一見したところ、その辺にある和風料理屋だ。看板にあるようにとんかつ専門店である。
だが、振返って通りの反対側雄見ると、開店前から並ぶ長い列が出来ている。これを見ただけで秋葉原のほぼ中心にあるこの「丸五」、ただものではないと思われるだろう。
時間になり、開店を告げるのれんが出され、人々が招き入れられる。
外観と同じように丸五の店内は特筆するほどのものではない。1階にはカウンターとテーブル席が二つ。
注文をする前にお茶が出される。
口をさっぱりさせる漬物2種。
いよいよ主役の登場だ。写真下はロースかつ、上はヒレカツ。ヒレはちょっと高い。付け合わせのキャベツの千切りも。定食にすると、みそ汁とご飯が付く。
小さい器にはソースが入っている。
このソースはウスターシャ―ソースに似たもので、日本人はソース無で活を食べるのは背徳行為だと考えているらしい。
ロースかつのアップ。
ヒレカツのアップ。残念ながら、写真では「丸五」で実際にいただく神聖な経験をお届けすることは出来ない。サクッとしたパン粉の揚がり具合、カツの揚がり具合、肉汁の豊かな味わいや油の乗り具合、キャベツと肉の割合、どれもが完全な調和を成している。どの一つも外せない。どこにも細心の心配りがなされている。
「丸五」がミシュラン東京に紹介されたのもむべなるかな、である。やっぱり、ただのご近所の食堂ではなかった。だが同時に、ただのご近所の食堂である。それが東京を東京たらしめているのだ。
(大きいサイズの写真はカラー、白黒ともFlickr内の「日本あれこれ」で見られます。)
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